響〜HIBIKI〜
「そうかなぁ、いつも感謝の気持ちがあれば気付くよ、きっと」


「あぁ、そうだな」



TAKAHIROは、ペットボトルを手に取り、フタを開けながらじっと考える。


「かなの今一番大事なことって、なに?」


「え?今、一番、大事?」


「うん」


「うーん…大事なことはぁ、なんだろ…」


花奏は、少し首を傾げながら考えていたが、TAKAHIROを見て、ハッとしたかと思うと、


「な・い・しょ」



そう言って、いたずらっぽく笑った。


「なんで、内緒?」


「だって…」


「なんで?俺に言えないこと?」


「だから、内緒だってば」
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