響〜HIBIKI〜
TAKAHIROは花奏を抱きかかえ、ベッドへと降ろした。


月明りに照らされた花奏の横顔は輝いていているように見えた。


TAKAHIROは、じっと見つめて、


「かな、綺麗だよ」


そう言うと花奏は


「恥ずかしい…」


と目線をそらした。


恥じらう花奏をまた愛おしく感じる。


TAKAHIROは、花奏の手をとり自分の胸に当てた。


TAKAHIROの心臓の高鳴りが花奏の手に伝わってくる。


初めてキスした日もこんな風に胸に手を当てて笑いあった。


でも、今はTAKAHIROの緊張が花奏を余計に緊張させる。


TAKAHIROが花奏を大事に思っているからの緊張だからだ。


花奏はTAKAHIROの手を握り返した。


「後悔しない?」


「うん」


そう言って花奏はそっと目を閉じた。


月明りの中、二人は結ばれた。


TAKAHIROの腕、髪、唇、すべてを忘れないようにしっかりと感じて。


花奏の柔らかな肌、指先、甘い吐息をTAKAHIROもしっかりと心に焼き付けた。
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