響〜HIBIKI〜
「ゆき〜」


「ゆり〜」


「どうする〜、マジ緊張するぅ〜」


二人は、抱き合いながらキャピキャピと騒いでいる。


かなの緊張は、二人とは、全く意味の違う緊張だった。


開演時間が近づくに連れて、花奏は段々と無口になっていった。


あまりにも静かな花奏にゆきゆりが声をかける。


ゆり「かな、緊張しすぎだよ。大丈夫?」


かな「う、うん。あんまり、近いから、本当緊張しちゃうね」


ゆき「かな…、あっ」


ゆきの言葉を聞き終わる前に、会場の照明がすーっと暗くなったかと思うと、一気にステージ上の巨大モニターから映像が流れる。
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