響〜HIBIKI〜
事務所に着くと、さっそくイベント当日の打合せや日程の確認、次々と話が進んで花奏は目が回りそうだった。


全部の打ち合わせが終わったのは、昼過ぎだった。


「かなちゃん、お疲れ」


イベント当日までは、TAKAHIROのマネージャーがかなの世話をしてくれることになった。


「吉川さん、忙しいのにすみません」


「乗りかかった船だから、仕方ないじゃん」


マネージャーは、成り行きだが二人の秘密を共有することになってしまい、協力してくれることになった。


「沈没船かもしれませんよ」


花奏は迷惑を掛けるかもしれないとおもっているのか、マイナス発言だった。



「いや、豪華客船になるかもしれないじやん?」


プラス思考のマネージャーは、けろっとしていた。


「豪華客船?そんな訳ないじゃないですか」


「この敏腕マネージャーに掛かれば、かなちゃんもビックタレントになる可能性だってあるかもよ〜」


「ありがとうございます」


マネージャーの励ましで花奏も少し元気が出た。


そして、マネージャーにただ感謝するしかなかった。
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