ノスタルジア~喫茶店を訪ねて~

②ある子どもの嘆き

 もう一年経つのか。あの人から連絡が来なくなって。
女は気だるそうに、携帯電話に登録されている男の番号に、電話をかける。いつものように空しくメッセージが流れ、女は電話を切った。
 タバコに火をつけて、ため息を付くように煙を吐き出す。暗く、明かりのない狭い部屋に、タバコは行き場の無い塵のように漂っていた。
 部屋の隅に、ちょこんと座っている小さい体が、小さくゲホゲホと咳き込んだ。

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