World Walker
マー君は、小説家志望だった。

中学生の頃からかれこれ25年近く、小説を書く事を続けている。

最初は市販のノートに情熱を叩きつけるように。

時にはプロを目指し、ワープロを使って執筆して賞を狙った事もある。

インターネット全盛のご時勢となってからは、小説投稿サイトに活躍の場を移したりもした。

だが、夢を抱けば理想が現実になる訳でもない。

残念ながら小説家の夢は叶わず、マー君はただの社会人となった。

それでも頭の中で描く幻想を文章にするという行為は止められず。

捨て切れなかった夢を燻らせて趣味として小説を書き続けているうちに、彼に一つの奇跡が起きる。

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