World Walker
包帯のミイラ執事に狼男の番犬。

「ヘヴン、私も加勢…」

言いかけて一歩踏み出したりせの前に。

「待って」

リルチェッタが立ちはだかる。

「私は人間に恨みはないの…さっさと立ち去るなら、私はクレオやライガンのように命まで奪おうとは思わないわ」

「あっそ」

りせは不敵な笑みを浮かべる。

「そっちの都合は知らないわ。私だって大切な人の為に来栖は必ずぶっ飛ばしてやらなきゃいけないの。そこをどいて」

「…分からない女ね」

リルチェッタの愛らしい顔が険しさを増す。

次の瞬間。

「!?」

彼女の右腕が突然三倍にも四倍にも大きくなり、りせ目掛けて拳を突き出した!

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