World Walker
「……!」

あまり表情を変える事のないヘヴンの顔が強張る。

「おっと…これは禁句だったか…しかし、魔の攻撃を防ぎ、逆に魔に対しては絶対的な殺傷力を誇る聖痕を五つもその身に宿す…霊装でなければ何だというのだ?」

来栖の笑みは消えないどころか。

「ああ…もっと相応しい言葉があったな」

更に嘲りの色が強くなった。

その嘲りのまま、言う。

「『化け物』…奇跡の子だ何だと持て囃されてはいるが、人間離れした超常の力を持つ貴様は、常人から見れば我らと同じ化け物以外の何物でもない」

「来栖 恭太郎っっっっ!」

大きな表情の変化こそないが、完全に激情に飲まれて。

ヘヴンは来栖目掛けて跳躍する!

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