World Walker
「馬鹿な…聖痕の完全魔無効化能力が…聖骸布が…!」

呻くヘヴン。

「そんなもの…突破しようと思えばできるのだ…少々手こずるだけでな」

見れば来栖の手に火傷の痕のような傷。

逆に言えば聖痕と聖骸布を以ってしても、来栖にはこの程度のダメージしか与えられないという事だ。

「とはいえ、やはり大したものだ…この俺の身に残るほどの傷を与えたのだからな…」

抉るようにヘヴンの胸に食い込んでいく来栖の五指。

「流石は『生きた霊装』…よく出来た業物だ…」

「っっっっ…!」

悔しげに歯噛みするヘヴンを、来栖は嘲笑う。

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