World Walker
それは、千年真祖でさえ息を呑むほどのものだった。

禍々しき赤黒い光を帯び、時折稲妻の如くスパークしながら周囲を照らし出す『何か』。

かつてりせは、こことは違う世界でそれを『永久回廊』に吸収し、以降そのまま封じていた。

魔界で出会った悪魔、ルドルフ・クラインリーゼ・リリアの行使した魔法、『終末の光』。

りせはあれ以来封じたままの『終末の光』を、今ここで持ち出したのだ。

並大抵の攻撃では決して倒せないであろう来栖 恭太郎を倒す為に。

この世界を滅亡させるリスクを冒してまで、ここでこの力を使うと決めたのだ。

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