World Walker
「何者だっていいじゃない!」

痛む傷を庇いながら、りせは踵を返す。

「もうっ、痛いったら!酷い目に遭ったわ。こんな場所いられないわよ」

何て酷い人達なの!と言いたげに、りせはスタスタと歩いていく。

見れば戦闘の際に受けたりせの傷は、もう回復しつつあった。

メグの『再生』の魔術並みだ。

「お、おいっ、りせ…」

修内太が呼び止めようとするが。

「止しなさい」

メグが制する。

「害意がないからいいけど…あの子は私の手にさえ余る存在だわ」

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