あの時も、これからも
海斗の率いる特別チームが始動した際にとった患者さんを囲んだ写真

それが何枚か続いて最後が海斗と庭で遊ぶ小児科の子供たちに会いに行ったときに

患者の一人だった13くらいの女の子に「黒崎先生と立花先生撮ってあげる」と言われて撮ったツーショット写真

その子が退院していくときにあげる、と言われて二人分もらった

貴重なふたりだけの写真

気が付けば飾ってある写真はすべて白衣姿だということにしるふは苦笑した

狙ったわけじゃないけれどそれが自分たちらしくて

でも一応付き合っているんだしもう4年になるんだし

他の旅行写真とかがあってもいいと思う

そういう旅行は行ったことがないのが実情

誕生日に海斗が高級ホテルの最上階をプレゼントしてくれたことはある

さすがわ黒崎病院次期医院長

最上階って高いだろう

しかもあれはかなりの高級ホテルだった

靴越しに伝わってくる廊下の絨毯の柔らかさに思わず感激の声を漏らしたほど

まあ、海斗はしるふが以前「ホテルの最上階に泊まってみたい」と言ったのを覚えてくれたてそれを実現しただけなのだろうけど

あの日の感激と見た夜景のきれいさと海斗との時間は大切な宝物だ

ホント、淡泊なくせにそういうところはちゃっかりしているから海斗からは離れられないのだ

それをいろんなところで実感させられているしるふはしょうがないよな、と小さく微笑む

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