あの時も、これからも
私もジムに行ってみようかな、暇だし

「いいんじゃないか。適度な暇つぶしがあった方が、合コンに行くなんて発想に至らないだろう」

「海斗さ、それ根に持ってる?」

「まさか」

「だよね。賛成したもんね。間違っても反対なんてしなかったもんね」

逆にそのことを根に持っているのはしるふの方なのかもしれない

「でも本当に海斗から電話なんて珍しいね。メールでもよかったのに」

うれしさを素直に伝えることができないのは、昔からだ

「ああ。これから忙しくなりそうだし、その報告もかねて」

「おお」

どうしよう

海斗が優しい

やっぱり明日は天変地異かもしれない、と渋い顔をしたしるふを

「しるふ」

凛とした声で海斗が呼ぶ

「ん?」

「大丈夫か」

短い、けれど的確な問いかけに、その真面目な声音に思わず目を見張る

「…、ん、大丈夫だよ」

小さく微笑みながらそっとつげる
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