スイートペットライフ
私、青木 美空(あおき みそら)は24年間、今まで真面目に生きてきたつもりだ。

多少の‘ずる’はしてきたけれど、それも神様が許してくれる範囲だと思っている。

だけど、いつも私の周りにはあり得ないほどのハプニングが付きまとう。

私の母、青木 瑞恵(あおき みずえ)は世間の母からは、何万光年もかけ離れたところにいる人だった。

男と金にルーズで、過去それで痛い目をみているはずなのに、懲りずに明るく前向きに生きているところは、見習いたいような見習いたくないような。

これだけ言うと、今までの私の人生どれだけ不幸な人生だったのかと思われるかもしれないが、私の人生はおおむね幸せだったと言ってもいい。

物心ついたころから、父親はいなかったし幼少期に多少の苦労はしたけれども、この底抜けに明るい母親のおかげかまっすぐに生きて来た(つもりだ)。

朝帰りはしても、毎日のお弁当はきちんと作ってくれたし、誕生日になると、前夜祭、当日、後夜祭と3日連続で毎年お祝いしてくれた。

(さすがに、高校生になったころには当日だけにしてもらったが)
< 2 / 249 >

この作品をシェア

pagetop