スイートペットライフ
22. スイートラブライフ
私はK点を越えたと言った大倉さんに、抱きかかえられていた。

「ミィに選ばせてあげる」

「何をですか?」

「これからミィのベッドに行くか、それとも僕のベッドに行くか。運命の分かれ道」

「それって、どっち選んでも結果は一緒ですよね?」

「ピンポーン♪」

嬉しそうな顔をしてそのまま大倉さんのベッドに連れて行かれた。結局私には選択の余地なんてないんじゃない。

ポフンと優しくベッドに置かれた。勢いで後ろに手をついているとそのまま大倉さんがクスクス笑いながら私に覆いかぶさってきた。

「な、何笑ってるんですか?」

私は覚悟はしていたものの、緊張してがちがちなのに……。

「うん。ミィが思ったよりも抵抗しなかったのと、今まで色々我慢してきたからうれしくてうれしくて!」

もう満面の笑みだ。

「何をそんなに我慢してたんですか?いままでだってやりたい放題だったじゃないですか!」

「やりたい放題って言いすぎだよ。これでも結構我慢してたのに」

ブツブツと文句を言いながら手が私のブラウスのボタンをはずしていく。

「ちょっと、なんでこんなに脱がすの早いんですか?」

あっという間に最後のボタンに指がかかって私は焦って抗議する。

「僕にとってミィは初恋だけど、こっちのほうは初めてじゃないし、むしろ評判いいから安心して」

天使のように笑まれても「はいそーですか。助かります」とは思えない。

「なんか、それ聞くと複雑です」

思わず眉間に皺が寄る。分かっていた事実だけど本人が言うな。
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