片想連鎖 ~伝えたい心~

観察 . 監察

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カイと葉山さんの前から逃げるよう駆け出して、どこをどうやって走って来たのか覚えていない…

今は、私の家の前。

お母さんが夕飯の準備を私にお願いしていたから、まだ6時というこの時間に誰も居るわけがないのに、何故か自宅の中には灯りが点っていた。


こんなに気持ちが落ちてる時に…
まさか泥棒…?


と考えながら、鍵の開いている自宅に入り足を忍ばせながらリビングまで行くと、対面するキッチンにお母さんがいるのが見えた。

私はホッと安心して、勢いよくガラス戸を開けながらお母さんに話しかけたんだ。


「もうー!お母さんが居るからビックリしたじゃん!」


「っっキャアアァァ?!?!」


「っっ?!何っ?!」


「明奈が突然声かけるから、お母さんびっくりしたじゃない!」


「……。」




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