片想連鎖 ~伝えたい心~

私は大きく溜め息をついて、隣に座っている上杉君を見下ろした。

私、損な役回りだなー…と思いつつも、正直に話してくれた上杉君に腹が立つ事はなかったんだ。


「もーいーよー?上杉君が変われるなら。」


「明奈ちゃん。本当に悪かった!!」


と言って突然土下座をしだすから、私は慌てふためいてしまった。


「ちょっ?!やめてよ!!気持ち悪い!」


「っっ?!気持ち悪いだとぉ?!」


「やっ、言い方間違えたっ!…あ、でも他に言葉が思い付かない…。」


「結局、気持ち悪いのか…。」


上杉君はいつも自分勝手に行動していたから、こんな土下座だなんて不似合いすぎて、私は結局否定せずに話を終わらせたんだ。


「最初からこんな風に、友達として接してくれれば良かったのに!はぁー。私なんか”捨て駒”だったんだからね?」


「ごめ…。じゃあ、これからは友達として…。」


「やっ!しばらく放っておいて。」


「そっちこそ、酷ぇ…。」


そう二人で言いたい放題言い合って、私達は二人しかいない屋上で笑い合った。

本当にしばらくは絡まれたくないけれど、上杉君との新しい関係に、私は胸を膨らませたんだ…。





*********** 【 男友達No.2 】 **********




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