片想連鎖 ~伝えたい心~

笑いながらそう言う佐々木君に、驚きを隠せなかった。


だって、私の記憶が正しければ話したのは今日が初めてで、接点なんてなかったよね?
や、部活は無しにしてさ…
知らぬ間にとか?
うーん…


と、唸る私に、佐々木君が再び口を開いた。


「ぷぷっ…!その百面相!」


「へっ?」


「今もだけどさ、さっきもしてたよね?俺が『ムラムラー!』って呼んだ後にさ?」


「…なっ!!」


「それに、掲示板の前でガッツポーズとか!あれ、ウケた!」


「えっ?!!」


そんなのまで見られてたの?!私?!!


「自分の順位なんて直ぐ確認出来たはずなのに、しばらく経ってからしたって事は『やった2位だ!』じゃないよね?それなら『次は1位とるぞ!』とかでしょ?」


「えぇぇえぇぇ?!!なっ…なんで?!」


私の真似をしているつもりなのか、両手を握りしめて目をパチパチと瞬きさせた後、私が驚いているのを見て満足そうに笑った。


「あっ…はははっ!!やっぱり図星?藤原さん、分かりやすすぎ!」


「---っっ!!」


くっ…悔しいっ!
そんなに分かりやすい?!私!!
こんな、ほぼ初対面の人にバレバレとか、
私、あり得ない…


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