片想連鎖 ~伝えたい心~



「流石の俺様も、大変ね?爽?」


「クソっ…。中村さんのせいだ…。イヤ、元々は直哉と明奈のせいかっ。」


「明奈のせいにしないでね?」


「また…明奈びいきだね?」


「そうじゃなくて。誰かのせいじゃなくて…、私を好きでいてくれるから、でしょ?」


私がそう言うと、爽は一瞬だけ目を丸くして、すぐに微笑んだんだ…。


「”好き”じゃなくて”愛してる”だよ?」


とそう囁いた後に、私の背筋を人差し指で撫で上げながら、続けて艶のある声で囁いた…。



『今夜、美樹を感じさせて…?』




fin.
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