坂口美里とガルダスト
「やった!!」
思わず声を張り上げる私。
足の腫れは、思いのほか早く引きそうだ。
「ただし、万が一の時の操縦は、他のものがやらせていただきます。お嬢様方は、お屋敷で待機していてください。」
「分かりました。頼りにしています。」
え~!
思わず、そんな声が出そうになった。
純粋にガルダストの操縦をしてみたかったのだ。
「残念だったな。」
兄貴の声。
やっぱり、分かっていたか。
「うるさい!」
悔しいからスネに思いっきり蹴りを食らわしてやった。
「ぐわっ!」
兄貴が、顔をゆがめて身体をかがめた。