Birth

温かい胸

「すいませーん。おかわり下さーい！」




私は目の前のウェイターさんに、グラスを差し出す。




「お前…　ピッチ早すぎねーか？」



隣に座る成海が、声をかけてくる。




「大丈夫だよ！私、強いんだから。」



そう言って、グラスのカクテルを飲み干す。




「ねぇー、成海は何飲んでるの？　同じの、頼んで！」



「お前さー…呼び捨てかよ。」



ちょっと呆れ気味の彼。




「いいじゃーん！　自分だって私の事、呼び捨てにするくせに。
じゃあ、成海が嫌なら…　隼人！　は・や・と！　おかわり頼んでぇー。」




「はぁ…　呼び捨て変わんねーし。　これ水割りだぞ？　チャンポンすると、悪酔いするぞ！」



そう言いながらも、オーダーしてくれた。