ずっとそばにいたのに.......
航佑と一緒に暮らせる日が、早く来るといいな..........

そんな風に思うこともある。

航佑がそばにいる未来も、何となく思い描けるようになってきた。



かと言って、稜を完全に忘れた訳ではない。

もっとも、私の中に稜がいる意味は、少しずつ変わって来たけど。



稜は今でも私にとって、代わりのいない特別な存在だし、誰より私を理解してくれている男の子であることは間違いないと思う。

でも、今はもう、以前のように苦おしいほど思いを寄せる相手ではない。



稜は、やっぱり幼なじみ。

お互いを大切に思う特別な存在であっても、決して交わることはない。

気持ちはいつもそばにいるけど、どこまでも隣り合ったまま。

私たちの距離は、これからもずっと変わらない。
< 208 / 375 >

この作品をシェア

pagetop