ヘビロテ躁鬱女
触れ合う心
 横溝に言われ出勤した私は、休みのことを触れられないよう、あまり喋らず気配を消していた。


「……おはよう」


衣舞に意を決し、挨拶をしたが返事が返ってくることはなかった。


愛子や、和歌子にも挨拶をしたが無言だった。


――なんで私はこんなに嫌われてしまったんだろう?


楽しかった職場が、いつからこんな地獄に変貌したんだろう。


人の感情がより怖いと思い始めたのは、この頃からだったのかも知れない。


会話をしたのは板場や守、店長、それに新庄さんだった。守には代わり出勤してくれたことに感謝し、謝った。
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