【完】結婚からはじまる恋《2》




俺は高井田の言葉に触発され、気を取り直す。

親戚連中からは当主として舐められてるが…深幸の為にも…俺は意を決した。



「大江弁護士…貴方はクリスタルの顧問弁護士及び遺産相続の担当弁護士を解雇します」




「…そこの高井田を私の後釜に据えるつもりですか?」


「貴方には関係ない!!妻を騙し脅して…危険に晒しておいて…俺は貴方を許さない!」



俺は顔を上向かせ、大江弁護士を睨み付ける。



「ふん」



大江弁護士はそっぽを向き、大広間を出て行った。



「…俺はコトを公にはしたくない。高井田を遺産相続の弁護士とし、49日の法要後…改めて話し合おう…」



「社…長…ありがとうございます」

高井田は俺に礼を言った。
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