【完】結婚からはじまる恋《2》
昨日の晩御飯、食べれなかったお詫びとして、二人で最初に行ったドラゴンホテル東京ベイのフレンチレストランでディナーを食べた。




「…あの時のコトを思い出す…」


あの時、食事をした部屋ではないけど。

内装はよく似ていた。




「…本当にあの時はすまない」



「いえ…」




私は頼に初めて抱かれた夜を思い出し、全身に熱をこもらせる。





「何だか…顔が赤い…」



「わかるの?」



薄明りの室内なのに…頼には私の赤くなった顔がちゃんと見えていた。




「まだ、前菜が来たばかりだ…そう俺を煽るな」


「私は別に…」



「…お前…すぐに顔にキモチが出るんだ…自分では気づいてないのか?」







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