Love is -memoryー
「遅くにごめんね」



「いえ。聖司は仕事ですけど」



時間も遅いのでハーブティーを出す



「桜井先生どこにいたんですか?」



「……担当のところ。拓海がいるから体調面の心配はいらないけど」



取材のときに見た顔を思い出してみる、眼鏡をかけた優しそうな女性だ。



「何より見つかってよかったです」



「まあね。カウンセリングも手回したし。後は彼女次第」



そう言って先輩はハーブティーに口をつけた



「理桜に言うなというのは?」



「あの二人、取材以前に出会っている」



……やっぱり。聖司も同じことを思っているだろう。



「過去に彼女自身が蹴りをつけない限り悪循環なだけ。それでなくても色々抱えているのに」



「上手くいくと良いんですけど」



季節が変わり嬉しい知らせが聞けた。



でもまたすぐに、大事になるなんて。ほっとけない二人との付き合いはかなり長くなるのだった。







Fin



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