くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
でも……


時々胸をよぎるこの不安感は何だろう?


まるで、何をしても無駄なような。


あたしは胸に下げてる曾おばあちゃんのペンダントをシャツの上からギュッと握りしめた。


曾おばあちゃん、大丈夫たよね?


勇人は無事に戻れるよね?


曾おばあちゃん、また勇人をあの時みたいに守ってあげてね。


不安を押し殺すようにあたしは今は亡き曾おばあちゃんに話しかけた。


ペンダントをしていたら、まだ曾おばあちゃんが間近に感じられたから。


「瑠璃香、大丈夫? 顔色悪いけど平気?」


亜美があたしの顔を心配そうに覗き込んできたから、心配させちゃいけないと慌てて笑って見せた。


「うん、大丈夫。ちょっと昨夜緊張して眠れなかっただけだから」


「え~~本当に? 瑠璃香ってば食欲と睡眠だけは誰にも負けないじゃん! なんか他に理由でもあるんじゃない?」


ちょっと鋭い指摘にドキッとしたけど、さり気なく失礼な事を言われたから亜美に憤慨してみせた。


「ちょっと! 食欲と睡眠だけってなによ。失礼しちゃうわね!!」


「え~だってホントじゃん」


怒って追いかけてみたら、意外に足が速い亜美はあっという間に姿が小さくなる。
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