くるうみ。~あなたと過ごした3日間~
「しょうがない、失恋祝いにアイスクリームのトリプルおごったげるよ!」


「失恋祝いってなによぉ~こんなにつらいのに、あんたそれでも友達!?」


亜美の言いぐさにあたしがむくれると、彼女は微苦笑を浮かべてあたしのほっぺたをむにゅ、と掴んで伸ばした。


「ほおら、ふくれると丸い顔がよけいまん丸になるってばよ」


「なひいっへんほ!」


うまく喋れないし。


だけど、亜美の言うとおりだ。


あたしは身長が155センチしかないのに、体重が62キロもある小太りさん。


その割に胸が小さいし足は太いし、顎が二重に近くて。


何度もダイエットしようとして失敗しては、こんな体重になっちゃって……。


小学校からずっと一緒の亜美は理解してくれてるけど、今はほっそりした女の子が流行りみたいだから、先輩もそんなこが良かったんだろうな。


うう……今度こそダイエットしようと思うけど、失恋のストレスからやけ食いしそうで怖い。


あたしは何かあると食べる事で解消しようとするから。


あたしと亜美はふざけあった後、裏口を出て校門を目指した。
< 4 / 305 >

この作品をシェア

pagetop