空の色は何色か
最初に説明した通り、
田畑に赤とんぼがちらほらと見えるここはとある田舎の一風景。

海が見える片側二車線の国道から細い道路から、
3、400m位離れた場所に位置する此処は、
農家が多いのか広大な田畑が存在する。

その横に疎らに民家があり、
どれも年季が入った建物だ。

人通りも少なく1時間に5、6台の自動車が、
またその大半が軽トラックだ。

近くにある駅でさえ1時間に3本とない少なさで、
電車ではなく厳密に言ってしまえば、
ディーゼル機関なので中年以降の人は汽車と呼ぶ人が多い。

民家が少なく田畑ばかりの場所に、
不自然な白く大きな構造物がそびえ立つ。

一見小さな孤島を思わせる様な構造物は、
4階建てで周りの民家の3倍近い高さはあるのでさらに引き立つ。

中央に円形で一番高い4階の構造物を中心に、
4つの棟が綺麗に枝分かれしている。

様は出入り口の中央から×印に3階建ての棟が4つあるのだ。

外観は完璧な対称であるが、
前述の少ない民家と広大な田畑の中にポツンとある光景は、
バランスがいい程アンバランスに見えてしまうのだ。
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