嘘吐き
プロローグ
真聖小学校6年2組、月神遥。

クラスでは皆の相談役として学年でも名の知れた僕。

でも正直言って、このクラスはおかしい。

下ネタ、先生への反抗、団体でやる苛め、他クラスへの喧嘩の売りつけ。

正に不良がいる、と学校中で有名だ。

その不良の中にこの僕も含まれているだろう。


自分で言うのもなんだか…

僕は嘘吐きとしてかなりの問題児だ。

苛めの事情聴取の時も―…



 「はぁ?僕がそんなことを知ってるわけないじゃん」



と言って一人、罪を逃れた。

あはは…こんな自分なんて嫌いだよ…。

いつも、もう一人の黒い嘘吐きな自分が問いかけてくる質問。



 『それは本心?本音?』



 『な訳ないだろ…?嘘だよ…』



自分にまで嘘を吐く僕。


でも―…

この僕でも、嘘を吐けない人がいた。



 「遥…、寒いね…。一緒に帰ろう?」



 「ああ、いいよ…」



舜…、好き…。

この気持ちにだけは、嘘を吐けないよ…。
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