社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



「……」

「…、…」



左手は手に触れたまま、右手はそっと頬を撫でる。



妖しく光る瞳に漂う匂い。

拒め、やめておけ、と頭の中で警報が鳴り響くのに

それを無視した指先は、その手を離せない。



「…、」



軽く触れた唇は、一度小さく離れて今度は深く口付ける。



柔らかな感触

耳の奥で、鼓動はドクドクと音をたてる



(…優しい、キス)





初めてのキスは、苦くお酒の味がした。





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