社内人気No.1のアイツに不意打ちで愛されています。



(何がいいお嫁さんになりそう、よ!この不誠実男!!)





『キス、したい』





あの日そうキスをした男は





『愛してるよ』





誰にでもそう言える男で





『一人に本気になるなんて、無駄だから』





本気には、ならない人。





『じゃあ、サヨナラだね』





「…、…」



思い出すあの言葉に、また胸がズキと痛む。



(…忘れよう)



別に好きとかそう決まったわけじゃなかったし、そもそも奴が軽い男なのは、キスをする前からわかっていたこと。

ほんの少し、勝手に期待した自分がバカだったってだけで…



始まってすらいなかった恋は

その一言で、終わりを告げたから




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