悪魔の彼
私達が向かった先は
そう、クイーンリナの王宮だった。
あのフランテさんと趣味の似ているモノクロの部屋
その真ん中に聳えるクイーンの椅子はとても誇り高く、優美で、威厳のあふれる椅子だった。
コンコン
「あらだぁれ?」
少し高めの心地よいソプラノの声が響く。
「私よ。シェルファよ。入ってもいいかしら?」
ガタン、と椅子を引く音がして可愛いらしい小さな足音が近づいてくる。
「どうぞお入り下さい。」
三分のいちほど開いた扉からは、あの美しいピンク色でブロンドの長い髪が見えた。
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