苦しくても切なくても好きだから

あたしと直輝は大学生になり、今同じ大学に通っている。


学校帰りにこうやって直輝の家に行くのも日課になっている。


「飲み物持ってくるから、ちょっと待ってて」


直輝の部屋に入ってすぐ、直輝はそう言った。


「いいのに」


あたしは悪いと思って、毎回そう言うのに


「いいから」


直輝はそう笑顔で言って、部屋を出ていく。

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