第二話 縁結び神社 ~ひび割れ~
 私は、明日また来る旨を伝え神社を後にした。

 予想外の話だった。 

 お願いは当てが外れ、新たな思いがハンドルを握る私の脳裏にうっすらと浮かんできた。 

「そうか。そのてがあったか」

 私の右足は、更にアクセルを強く踏んだ。

 自宅付近に着いたのは、やがて四時になろうかという時間であった。国道沿いのス―パーの駐車場にはまだ空きスペースが目立った。 
 私は迷わず惣菜のコ―ナ―を目指し、歩を進めた。 

「どうせ何でもかんでもマヨネーズだ。コロッケでも買って帰れば、揚げ物が好きなあいつは涙ながらに喜ぶだろう」

 私は、コロッケをまとめ買いした。これで明日の買い物は無くなると思った。











< 5 / 16 >

この作品をシェア

pagetop