見つめて…

着替える前に用意した食パンが良い頃合に、トーストに仕上がる。


冷たい牛乳でそのトーストを流し込み、化粧もそこそこにパンプスに足をねじ込んだ。


「イタッ」


先ほどぶつけた指が、ズキンと痛む。


『もうぅ。ツイてないなぁ~』


そう思いながらもカバンに入れるつもりの携帯の時計を確認すると電車の時刻が迫っている。



顔をしかめながらもアパートから駅までの、10分という道のりを急いだ。



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