永遠の幸せを
私は諏訪部さん相手に商品の説明を行った。


「美紅は…良く勉強出来てる…いいMRだ…」



「ありがとうございます」



「別にここでは二人だ…敬語は無用でいい」



「一応…仕事だから」


「…一応?少しはプライベートだと思ってるんだ」



「別に…」


諏訪部さんは資料をテーブルに置いて、私の頬に右手を掛ける。


消毒液の匂いが鼻を刺激するけど、慣れ親しんだ病院の香りとして気にはならなかった。







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