3秒小説
にひゃくろくじゅうに


夜、仕事から帰ると、アパートの前に、赤ん坊を乗せた乳母車が一台、ぽつんと置かれていた。


赤ん坊の顔が、えぐりとられていた。


ふと視線を感じて上を見ると、えぐりとられた赤ん坊の顔の部分が、宙に浮かんでわたしを見下ろしていた。




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