3秒小説
さんびゃくじゅうはち


「新しいお母さんだよ」


そう言って父は、テーブルの上に大きな石をごとっと置いた。


その石には、古いお札が何枚も重ねて貼られていた。


父の目はうつろだった。


石を見ているうちに、わたしも、これはお母さんだと思ってきた。




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