3秒小説
よんひゃくにじゅうはち


時々、彼の服のしわの形が、


女の顔に見えることがある。


気のせいだと思っていたのだが、


ある時、そのしわでできた女の顔が、虫を食べるのを見た。


「見た?」


と彼が聞いてきた。


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