3秒小説
ごひゃくよんじゅうはち


今年、15歳になる友人が、過労死した。


彼女はいつも、


「追いかけてくる、追いかけてくる」


と何かに怯えながら、朝も夜も町中をずっと走り回っていた。




葬式の帰り、足音が聞こえて、ふりむいた。


わたしは走り出した。


彼女が、追いかけてきた。


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