3秒小説
ろっぴゃくきゅうじゅうに


母の頭が増えた。


「私たち、もうすぐ体がふたつに分かれるから。どっちに着いていくか決めなさい」


と、窮屈そうな、ふたつの母の顔が言った。




・・・・・・決められるわけがない。


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