3秒小説
ななひゃくななじゅうきゅう


友達の家に遊びにいった。

壁に、たくさんの、深い引っ掻き傷のようなものが、あちらこちらについていた。

「この前、車で引き潰しちゃった、野良猫の、だよ」

そう言って、友達はシャツの裾をめくり、おなかを見せた。


わたしは思わず口を押さえた。
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