ずっと大好き…この恋は永遠…
だけど…
どうしても閉まった箱から漏れ出した思いが胸にくすぶる。
悠太とどうにかなりたいわけじゃない。
悠太とは…
もう会うつもりもない。
確かに好きだったけど、それは過去で…
このあいだの悠太の話を聞いても、気持ち自体は揺れなかった。
今は完全に、浅井だけを想っていたから。
もしも浅井に出会ってなければ、悠太の過去を知った時、また気持ちが育ったのかもしれない。
悠太の傍にいたいと思ったのかもしれない。
悠太の話はそれくらい衝撃的だったから…
自分でさえ不安になった自分の気持ちは…
同情なのかなんだか分からない感情で揺れてしまうんじゃないかと心配だった気持ちは、しっかりと浅井に繋ぎ止められたまま動かなかった。
そんな自分に安心して、嬉しくなった。
そこまで好きになれたこの想いを大切にしたいと思った。
だけど…
悠太の母親の事だけは割り切れなくて…
それだけが胸に引っかかる。
『悠太の母親』としてだけじゃなくて、1人の女性として慕っていたから…
心配で心配で…
そんな思いが溜まっていっていて…
この想いを全部、浅井に相談したかった。
一緒に考えて欲しかった。
だけど…
『聞きたくない』
いつかの浅井の言葉がみのりを止めていた。
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