星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
34.想いのカタチ(一)
自分の動揺を悟られないように、恭司は平静を装って鼻で笑って見せた。
「やっぱり歳だな、おやじさんも。若いフリも体がついてこないんだぞ」
「そういうことだな」
ああいえばこういう、といった圭吾だったのに、恭司の言葉を素直に認めていた。
それが恭司の鼻の奥をつんと痛くさせた。
「屋上に行くか」
「大丈夫なのか?」
「おいおい、そんなに病人扱いするなよ」