星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY

42.雨上がりの朝



一晩中降り続いた雨も、翌日の火曜日の朝には上がっていた。

アスファルトの上にはまだ幾つもの水溜まりがある。

綾のアパートの部屋は、紅茶のいい香りで包まれていた。

綾が差し出したカップを恭司が受け取り、二人は微笑み合った。


「さきいかと――」と綾が言うと、「コーラ」と恭司が笑う。


「また一晩中語り明かしちゃったね」


七年前のことを思い出し、綾が肩を竦めて笑った。


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