星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
8.泉の生きる道(二)
水曜日だからか、泉が居ないからか、恭司が知るいつものメテオの店内よりは客の数が少ない。
カウンターの奥に静を見つけ、恭司はそこに向かう。
「あれっ、恭くん、すっごい久しぶりじゃない?」
静は恭司の姿を見て、明るい笑顔を見せた。
「うん、久しぶりだね。今日さ、康則さんに電話もらって知ったんだ。おやじさんの病気のこと」
「ああ。それで、俺の代わりに手伝えって言われたんだ?」
「まぁ、俺も顔出したかったし。静さんこそ大丈夫なの? 夜まで働いて」
「この子がね、来たがるのよ」
静はふっと笑い、自分のお腹を擦ってみせた。