星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY


七年前のあの日、駅で恭司の電話番号を訊いてきた綾に「知らない」と嘘をついた百合を、大輔は言葉で責めたりしなかったが、遠ざかる綾の後ろ姿を見つけた彼の目は彼女を哀れんでいるように見えた。

大輔と恭司にはまだ接点があるはず。

大輔にも言えない。



数日間、もやもやとした心を抱えた後、百合は恭司に会う約束を取り付けるためのメールを送った。


《しばらくの間、メテオを手伝うことになったから。 
 
 用があるなら、メテオに来てくれればいいよ》



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