カラダ探し
そう言って、制服のボタンを外し始める留美子。


「ちょっと……何してるの!? 止めなよ!」


私が止めようとした時にはもう遅かった。


ブラウスのボタンも外し、他の生徒がいるにも関わらず、それを開いて見せたのだ。





白いブラジャーの下、留美子の身体にある、無数の裂けたようなアザ……。


男子生徒達が騒ぎ立てているけど、そんな事はどうでも良いといった表情で、留美子は私を見ていた。


「明日香だって、同じアザが首にあるじゃない……」


留美子のその言葉に、私は思わず首に手を当てた。


そう言われるまで、夢じゃないなんて考えもしなかった。


「とにかく、教室に行こうよ。ここじゃあ、人の目もあるし」


ブラウスのボタンをとめながら、私の言葉に激しく首を横に振る。


「入りたくない。私達殺されたんだよ? そこで!」


目に涙を浮かべて、泣き出しそうな留美子。


その気持ちはわかるけど、いつまでもここにいるわけにはいかない。


玄関に入るのを嫌がる留美子を説得して、何とか教室に着く事ができたのは、それから30分ほど経ってから。


教室に入ると、翔太と健司が、私達と同じように昨日の出来事について話している。


「お前ら、その様子だと……」
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