車椅子から見える愛


誕生日には、おばあちゃんと一緒にかりんに会いに行った。
おばあちゃんは、なかなか来れないので、かりんは喜んでいた。


施設の桜も丁度満開で、3人で散歩した。
かりんは「あはははあははは」とずっと笑っていた。


やはり寂しかったのだ。
もう3人で一緒に暮らせる日は来ないかもしれないと考えると悲しい。


だが、3人で無理して暮らしても幸せとは言えないものになるだろう。
今できることをする。
これしかないのである。


4/10


やっと新しい車椅子が出来上がる。
前の車椅子はボロボロになってしまった。
施設では、車椅子に座っている時間が長い。
少しでも、かりんが楽だといいのだが。
キツイとか降りたいとか言えないので、わからない。
しかし、キツかったり痛かったりすれば、泣くと思うので、介護士さんもそれに気がついて欲しいと願う。

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